マイコンソフト(電波新聞社) XE-1ST バリエーション

マイコンソフト(電波新聞社)のATARI仕様ジョイスティック XE-1ST のバリエーション。
これらの前にXE-1というモデルもあり、単品のほか各機種の移植版Xeviousなどに同梱されていたため一気にシェアを伸ばしたようです。ただ、低価格化のためか筐体からスティックの軸までほぼすべてプラスティックだったような覚えがあるんですが、耐久性とかどうだったんでしょうね。
STではより丈夫な筐体とスティックを採用したことで精密な操作が可能になり、トリガ部分の角度が変えられるようになりました。
 
国内ではATARI系のスティックといえばこのXE-1シリーズか、ASCIIのアスキースティックか、といったところでしょうか。
8bit機の黎明期、FM-7やX1、PC-6001/8001などの頃にはツクモなどもオリジナルのジョイスティックを販売していましたが、XE-1STが出た頃には既にほぼ終息。HORIが台頭してくるのはもう少し後のことです。
 
ちなみにツクモやその他各社の先行品はたいてい金属筐体にゲームセンターなどで使われたものと同系統のがっしりしたスティックと大型のトリガ。耐久性は文句なくてもXE-1無印の倍くらいのお値段だったように記憶しています。
さもなければトリガがスティック上部と基部にあるもの、片手で包むようにして持ってトリガを操作、もう一方の手でスティック操作するものなど、今日ではほとんど見なくなったようなスタイルのものばかり(そのうちご紹介します)。
ほどほどの価格でそこそこ使いやすい、という製品がなかなかありませんでした。
 
そりゃXE-1売れるよね。
 
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中央が初期型、右奥が後期型。左手前はSEGA系への対応を強化したST2。
ST2はトリガーC・スタート・セレクトボタンが追加されてメガドライブで使いやすくなりました。
このほか、連射機能を追加したXE-1PROというモデルもあって、後期型で見て青い装飾カバーがされた部分に連射機能の設定パネルが追加されます。
ST後期型とPROは金型を共有していたようで、ST後期型にもPROの連射機能のための電池ボックスが底面に開口しています。
配線はされていませんし、回路も設定パネルもないようなのでそのままでは使えませんけどね。
MSXの場合は本体側からそこそこ給電能力があったので電池なしでもPROの連射機能が使えたような覚えがあるんですが、今現物が手元に見当たらないので確認はしてません。
 
このシリーズはこのあともしばらく続き、X68000FM TOWNSが登場した頃にダブルスティックタイプのアナログジョイスティックやカブトガニの異名をとるアナログジョイパッドが発売されています。
 
当時国内ではアナログ入力の可能なコントローラはまだ珍しく(海外ではThrustMasterやCHProductsが製品を出していたようです)、ほぼアナログスティックといえばマイコンソフト製品を指す、といってもいいような市場状況でした。
同社がX68000に注力していったことでX68000用のタイトルには同社のアナログスティックに対応するものがいくつかありました。スティックのほうはOEMSHARPからも発売されています。
確かFM TOWNSアフターバーナーあたりも対応品だったような。
 
が、その時点ではまだアナログ入力が一般化する前夜。
その2製品をもってマイコンソフト(電波新聞社)のジョイスティック製品は一旦終息となります。