KORG plugKEY その1

iOS用の音源モジュールも増えてきたので、Yahoo!の期間限定Tポイントの消費がてら、KORGのplugKEYを購入。メーカー参考価格は14,580円、購入時にはイシバシ楽器やchuyaなどで7,000円弱まで値引きされていました。

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いや実のところ画像上部に写ってるUR242とlightningカメラアダプタで良いんですけどね。
UR242はPCに繋ぎっぱなしになっておりますので、USB切り替え機だの繋ぎ変えだのは面倒じゃないですか。
音質や機能には満足しているんですがACアダプタも必須なので持って歩くにはちと億劫ですし。
その点plugKEYはほぼ搭載端子が必要とするサイズぎりぎりの小型機なので持ち出しには良いかなと。

数日遊んでみたので軽くレビューを。

何が出来る物なのか、というと次のような感じ。

・Lightning経由での24bitオーディオ出力(48・44.1KHz/3.5mmステレオミニ・6.3mmモノラル*2)
・Lightning経由でのMIDI入力
・MicroUSBでの電源入力

よくあるハイレゾヘッドフォン用のLightningオーディオアダプタとの最大の違いはこのMIDI入力ができる、という点。その分、オーディオ出力のみの製品よりは多少大柄なんですが、これによってiPhoneMIDI音源として使えるようになり、さらにその音声を(そこそこ)高品質なライン出力として取り出せるようになるのです。

最大のメリットはこれらを同時に使用可能なこと。


■設置
写真を見てもらうとわかりやすいと思いますが、端子は3方向に出ています。
iPhoneから給電してラインレベルのオーディオアダプタとしてだけ使うのであれば背面だけで済みますが、ヘッドホン出力や、MIDI入力、電源入力を使いたい場合はなんだかんだと結構なスペースが必要になります。
Lightningケーブルは直出しのピッグテールタイプ。ケーブル長が中途半端でケーブルも少々固め、設置に困る最大の要因です。後継機ではTypeC端子にでもしておいてくれるとありがたいかな。
電源端子は正直邪魔でしょうがないため、L字のケーブルを用意されたほうが良いかも。

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※こちらの画像はKORG plugKEYの公式ページからお借りしました。


■出力品質
24ビット・48KHzということで、一応ハイレゾ再生の要件は満たしているんですが、2017年基準だと96KHz再生は欲しかったかなあ。
ですが、さすがにKORG製品、基本的にノイズフリーでザラつきや耳障りな曇りとは無縁です。価格や機能を考えたら十分な再生品質は得られていると思います。

出力端子は一般的なヘッドフォン、イヤフォンを繋ぐ3.5mmステレオミニ(3極)、電子楽器でよく使われている6.3mm標準プラグ×2です。家電でよく使われるRCAではないので、楽器メーカー系以外のアクティブスピーカーやアンプなどへ接続したい場合は適宜変換アダプタやケーブルが必要になります。
6.3mmモノ*2←→RCA*2の一発変換はオーディオテクニカ製AT581Aあたりが多分一番入手しやすいでしょう。

なお、出力端子は3.5mmステレオミニ、6.3mm標準ともにボリュームを経由します。両方の端子を切り替えて使うような場合は音量に注意が必要です。ボリュームノブにはマーカーの切り欠きはありますが彩色はされていないため、マニキュアなどでわかりやすくしても良いかも。
新品時点ではボリュームのガリなどはありません。長期的にどうかは…まああんまり高級なボリューム部品には見えない(≒製品価格相応)のでなんともいえません。


■電源
plugKEYはiPhoneからの給電、もしくはMicroUSB端子(写真では白いケーブルが接続された部分)からの給電のいずれかで動作します。

ちょっとしたスケッチ程度ならiPhoneからの給電で十分。ノイズの混入も起きず快適に動作します。

一方で音量取りたいときやがっつり曲をいじりたいときにはやっぱり接続しておいたほうが便利ですね。
能率の低いヘッドフォンを繋ぎたい場合や、機種変更で余った古いiPhoneを音源モジュールにしてMIDI鍵盤で弾きまくりたいんだ、というときにも電池残量を気にする必要がなくなります。ついでに、なんならiPhone側への充電も可能です。
ちなみにこのMicroUSB端子は電源入力としてだけ機能します。OTG機能はありませんので、USB鍵盤を接続したりはできません。

電源周りについては注意点がひとつ。この製品の電源入力は外来ノイズに弱いようで、ACアダプタをかなり選びます。
AUKEYやANKERの5ポートタイプUSBACアダプタを使おうとしたらUSBケーブルがアンテナのような状態になってしまい、とてもじゃないけど使えたものではありませんでした。

iPhoneApple純正や、Kindle用/FireTV用Amazon純正などとの組み合わせではそうしたことは起こりませんので、少なくとも単独タイプのACアダプタを使うべきです。どうもノイズが…という場合は最初にACアダプタを疑ってみてください。
ちなみにMicroUSBケーブルはANKER製、AUKEY製ともにこれらとの組み合わせであればノイズ源になることはなく、問題なく使用可能です。

電源入力時もplugKEYの発熱はほとんどなく、気にする必要はなさそうです。


iPhoneからの認識
Lightningケーブルを接続するだけで自動的に認識され、音声出力がplugKEYに切り替わります。ビットレートや周波数は自動的に選択され、手動で操作することはできないみたいです。
外部出力を禁止しているアプリの場合は内蔵スピーカーから鳴るものもあるようですが、今のところそういうアプリに当たったことはありません。


■出来ないこと
オーディオ入力機能はありません。ほかのLightning機器との併用も出来ません。ですので、例えばギターを繋ぐ入力が欲しい!とか、実況用にマイクを繋ぎたい!という用途には向きません。
そういう場合はそれこそ写真にあるSteinbergUR242をはじめとした本格的なオーディオアダプタとApple純正のLightningカメラアダプタの組み合わせだとか、たとえばIK MultimediaのiRig HD2みたいな入力用I/Fを用意するべきです。
iRig HD2なら24bit96KHzでの入出力が出来ますからね。



じゃあなんでiRig HD2じゃなくてplugKEYにしたのさ、というのは次回。