出品時の価額設定とどこまで手を掛けるかのバランス

何かを買ったとき、品物は、もちろん綺麗な状態で届くのが一番です。
 
が、8bit関連の品物は四半世紀越え、しかもMSXあたりは元が安価だったこともあって当時のユーザーはほとんどが子供。
更に中古となれば手荒な扱いを受けているものも少なくありません。
 
 
ある方から、落札した品物に傷・汚れが多いとお叱りを受けました。
 
こんなことを書くと一層お叱りを受けそうですがひとつふたつ言い訳を。
 
今回、同じものを3点まとめて出品していたため、ピックアップしたひとつを写真掲載していたのですが、iPhoneで写真撮るとムダに綺麗に写るんです。
 
実際、傷の度合いは3つとも似たり寄ったりで、どれも多かれ少なかれ傷はありました。
出品後早々に即決落札していただいたので一応一番コンディションの良いものを選んでお送りしたつもりだったのですが、残念ながらがっかりさせてしまったようです。
 
iPhoneのカメラ機能、言い方を変えると、あまり正直な写真ではない、といえるのかもしれません。
一つ前の記事のF500やF900も、その前のG30も実際には撮影時点でもなんだかんだと結構傷・汚れがあります。
本来、傷や汚れがあるならあるように写ってもらわないと困るのですが。
blogに載せる分には綺麗に見えるに越したことはないのですが、中古品の出品時のコンディション確認用としてはちょっと考え直さないといけないかもしれませんね。
 
 
ヘリの部分の汚れが残っていた、とも。
この点は失礼いたしました。
今回出品していたパッドは結構念入りに洗ったつもりでいましたが、見落としたか、動作チェック時に付着したか、でしょうか。
 
 
ただ、申し訳ないのですが私がオークションに出しているものはあくまで中古です。
手持ちのコントローラ類の中にも、当時、がっつり使われていたのだろうな、と思うものもあります。
初期のMSXだと「あー、こりゃハイパーオリンピックだわ」と一発でわかるのがあったりしましたよね。
右カーソルとスペースバーだけやたらぐったりしてるアレです。
 
自分で自分のブログを全否定するようですが、プロのクリーニング屋さんのようにはなかなかいきません。
オークションに出しているものについては趣味で買い集めたもののうち重複した分を人手に渡る際に少しは小奇麗にしてやれたらな、ということで洗っている程度のことなので、もちろん、汚れの見落としも、時間をかけて丁寧に見ていけばもっと少なく出来るとは思います。
 
本気出して時間かけて、道具や薬品ももっと良いものを使えば良いのでしょうが、はたしてそれは労力とコストの掛け方として見合うものなのか、ということもあります。
 
このあたりのバランスはなかなか難しいです。
仮に商売でやったとしても同じようなことは考えると思います。
 
時々妙にハイになってものすごーく念入りに洗ってたりもしますが、逆にそういうのにあたった方はラッキー、くらいのものと思っていただけますと助かります。
 
 
■傷に対する考え方
 
ハイパーオリンピックの件などもそうですが、削れやエグレが出るとどうしてもそこは地色が露出したり、傷になった部分に手の脂などが入り込んで変色したりします。
 
変色はある程度なんとか出来るんです。
ほとんどの樹脂部品はABS製なので、ちょっとした手間と時間をかければほぼ新品当時の色味に戻ります。
付着した汚れも、念入りにやればあらかた取れるでしょう。
 
一方で、削れ、エグレそのものはどうするのが正解でしょうか?
 
飾っておく模型などであれば、樹脂パーツはパテやコンパウンドでどうとでもヒケやエグレ傷を目立たなく出来ます。
ゲームパッドなどは中古を買って飾りで置いておく方はあまりいないと思いますが、使う限り同じ構造の製品なら誰が触っても同じような場所に傷やへたりが出ます。
 
となると、手の触れる場所にパテを盛ったとしてもそこは再び削れていってしまうわけです。
むしろ削れたパテのかけらがコントローラの中に入り込んでしまって動作不良の原因になることも考えないとなりません。
 
こうしたわけで、私は頻繁に手の触れるものの傷は当時使われていた状態のままにしておくこともアリかな、と思っています。
 
それでも全部傷を落とす場合、というののやり方は後日改めて書いてみたいと思っています。
 
 
■汚れ落とし
 
 
汚れのほうに話を戻します。
現実的なところとして、社会人である以上趣味のことばかりしているわけにもいきません。
 
私は出品時に値段を決める際に、この値段で出すならこのくらいクリーニングしておけば大丈夫かな、と、開始金額によってどの程度まで手を掛けるか変えています。
千円のものと1万円のものとで同じだけ時間掛けてはいません。
例えば上限1000円としたものをクリーニングするのに3時間も4時間もかけていたら、どう思いますか?
 
私は基本的に出品前にはすべて動作チェックをした上で、動かないもの、不良部のあるものはその旨明記するようにしているので、1円出品はしませんが、仮に1円出品する場合はクリーニングも外装を軽く拭く程度で済ませると思います。
 
もちろんそうした品物が予想外に高騰することもあって、そうなれば改めてきっちりクリーニングする場合もありますが、到着まであまり時間をかけるのもどうかと思いますし、これもやはりバランスの問題です。
基本的には開始価格なりのクリーニングですよ、ということです。素人のやることに期待し過ぎてはダメです。
 
ホビーとしてのクリーニング、「NHK趣味講座・古い機械のクリーニング」、ということであれば、その場合は綺麗にすることそのものが目的なわけですから、時間の掛け方、コストの掛け方に対する考え方は違ってきますけどね。
 
すみませんが、この点はご理解いただきたいと思います。
 
今後は「どの程度がっつり洗浄したか」も出品時に書いて「落札後どの程度追加クリーニングを希望するか」を伺うようにでもしようかな、と思っています。