黒鼓その7・内部の確認

だいぶ間が開いてしまいましたが引き続きMiniITXケース「黒鼓」を見てゆきます。
何故間が開いたかは…まあ本文をお読みいただければ。

黒鼓はトップとボトムはマット塗装を施されたプラスティック、円筒状の外装はアルミ、内部フレームはおそらく鉄製です。また、前後にプラ製の装飾(と思ってしまう)パーツが取り付けられています。
この製品、プラ部品の強度が全体にあまり高くないようで、組み込み作業時は傷をつけてしまう可能性と破損の危険で割とヒヤヒヤします。厚手のタオルでも敷いて作業したほうが良いでしょう。

とりあえず外装を外…すにも、ネジを4本抜いたあとどこに手をかけて良いやら少々悩み、前部は何らかのヒンジ構造になっているのかと思いきや、前になる部分のピラーに噛ませているだけのため、強引に外そうとすれば高い確率でピラーを破損します。このピラーはプラスティックのため、当然破損してしまえばそれまでです。

…もうね、この時点でイヤな予感がしまくってるわけですよ。
外装がコレの場合、ほとんどの製品で内部構造もろくでもないことが多いのです。

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愚痴っていても仕方ないですし、とにかく内部を見ていきましょう。

メインフレームは底部・上部プラパーツに対してネジ止めされています。
全ての部品は一つの内部フレームに組み付けるようになっていて、作業の順序を考えて作業する必要があります。
よくもまあここまで詰め込む構造にしたなと感心はしますが、つまりはあまり発熱の大きいCPUの使用は考慮されていないと考えるべきです。天地をあと1インチでも延ばしてくれていれば水冷クーラーが使えたんですが…。
なんなら底部ファンを撤去してマザーボードがボトム方向へオフセット出来ればだいぶ違うんですが、そういう気の利いた構造にはなっていません。

金属部品の曲げの精度はお世辞にも高くありません。
全ての黒鼓が同じ欠陥を抱えているのかは不明ですが、当方の手元にあるものは全て拡張スロットにカードを取り付けようとしてもフレームと上部冷却ファンの干渉で拡張カードのブラケットの固定穴が3mm以上ずれています。
冷却ファンが筐体側のフレーム補強のための折り返しとぶつかっているため、本来あるべき位置に筐体フレームが位置出来ないんです。冷却ファンをあと5度でも違う角度で取り付けていれば起こらない干渉だと思うんですけどね。仕方がないので干渉する部分を切り取りました。

また、拡張スロット部分は一度折り取ったらそれっきりのタイプです。
…ここをね、せめてダミーカバーでもつけていれば歪みに気付くはずなんですよ、出荷前に。
拡張カードが使えないMiniITXなんて、よりコンパクトな分NUCのほうがマシです。

続きます。